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もっと強く生きよう。

リンパ癌でパッツンパッツンに別人のようになった義兄はたった80分で粉になった。斎場でクソまずい寿司を食ってはじめてあった向こうの親戚と当たり障りもない話。まずい飯はほとんど残されたら粉になった。
母ちゃんが啓太の面倒見てるから、額賀家からは俺とねーちゃんの二人だけ。あらためて家族がいないことがよくわかる。ネーちゃんの右の腰元には白い花にリボンが垂れ下がってて達筆で「喪主」と書いてある。目の前にある死体はどうみても死体だった。空っぽでなんもない。わざわざ筑波まで来たのに。遠出する、ってのは多少ワクワクがあるはずなのに全然ワクワクしない。
帰りに母ちゃんに電話をして啓太の声を聞いた。なにもわからずに叔父さんと話してキャッキャしていた。
これから、この赤ん坊は俺たち姉弟と同じ父親のいない人生を送ることになると考えると気の毒で仕方がない。母子家庭の場合は本当に苛酷だ。母をみてきたのでよくわかる。
額賀家の運命なのか、決められた道なのか、額賀家は苛酷な人生を送るようにできている。運命は変えられない。きっと啓太も苛酷な人生を送るのだろう。
ただ、絶対に幸せはある。そう信じないと生きる意味なんてない。実際に幸せは存在している。
啓太くん、君は必ず幸せになる。俺が保証する。祈りに代わりここに誓おう。

もっと強くならないといけません。もっと強く生きていこう。
努力もしないと。求道者として努力をしないとダメだ。
このままではだめだ。このままではいかん。
啓太よ、強く生きていけ。
責任もって君の成長を叔父さんは見届ける。

帰り道に筑波の逢魔が時をみた。逢魔が時は夕焼け、アンディさんが教えてくれた言葉。すごく綺麗だ。
こんな逢魔が時なら、悪魔が悔しがって夜にしたがるってもんだ。逢魔が時に、「強く生きていこう」と決心した。ブレず、求道者となってみせよう。人生の転機はまさに今、俺の中で起きている。

心配で心配で夜も寝れなくて恐れていたことが今月は立て続けに二回も起きた。逆に年内にすべて終わった。
新年はホントにいいものです。
何度だって生まれ変われる。来年は必ずいい年だ。
そういうことこそ、人生そのものってもんじゃねーかよ。
少し休んで、頑張ろう。もっと強く生きていこう。
啓太、頑張れよ。叔父さんも頑張るわ。では。

ガクガ






by agakun1 | 2015-12-22 23:34
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